【医療事務を勉強している人必見!】コメントで頂いた質問にお答えいたします!検体検査管理加算編

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今回は、検体検査管理加算について解説して参ります。やはり加算の算定に苦手意識がある方が多いので、加算の算定ポイントをしっかりと把握して確実に算定できるように準備していきましょう!

検体検査管理加算とは

検体検査管理加算はそもそも何にプラスされる点数なのかを正しく理解しておく必要があります。名前が検体検査と言っているくらいなので、検体検査に係る点数なのかな?という予想がつきますね。ですが、単純に検体検査を算定したから加算が算定できるわけではなく、加算はやはり、ある条件を満たしたときに算定できる項目になりますので、その条件を理解しなくてはなりません。さらに、検体検査管理加算が何にプラスされる加算なのかも併せて理解しておきましょう。必ず加算を算定するときには、それにかかわる理由と理屈があります。それを無視して何となく算定していると算定ミスにつながります。また、この加算点数もコンピュータ算定をしている方は、要注意になります。今まで加算のお話はいろいろとしてきましたが、例に漏れずこちらも自動算定されてしまいます。そのため、コンピュータ算定をしている場合、知らないうちに算定されていた。という事もあり得るわけです。逆もあり、算定できないはずが入力されているのに全く気付いていなかった。という事もあり得るわけです。加算点数はいろんな意味で苦手意識が強い方がいいので、そういった部分から確実なものにできるように準備をしていきましょう。

まず、「検体検査管理加算」は直接検体検査項目に加算できる点数ではなく、検査を算定することで取れる判断料にプラスされる加算点数になります。

例えば
末梢血液一般検査+ESR を算定すると
血液学的判断料が算定できます。

この時に、ある条件が満たされているとこの「血液学的判断料」にプラス加算点数を算定することができるわけです。
その条件とは何か、それを理解して正しい点数を算定できるようになりましょう。
まず、検体検査管理加算はあくまで加算ですので、どの点数に加算されるものなのかを理解していなくてはいけません。検体検査に加算される項目だと思われている方もいるかもしれませんが、検体検査管理加算は検査を算定した際に算定できる「判断料」にプラスされる加算点数になります。そのため、判断料が算定されていないと加算することが出来ません。
さらに、検体検査管理加算は病院が届け出を出している場合に算定できますので、そもそもこの届出が出ていないと算定できないわけです。ですので、確認手順としては届け出が出ているのか、判断料が算定されているのかという2点を踏まえて考えなくてはなりません。

検体検査管理加算の算定

上記に記した通り、届け出が出ていて算定が可能な状態になった際に今度はどの検体検査管理加算を算定するかです。というのも、検体検査管理加算は4段階に分かれています。

  • 検体検査管理加算Ⅰ(外来・入院)
  • 検体検査管理加算Ⅱ(入院のみ)
  • 検体検査管理加算Ⅲ(入院のみ)
  • 検体検査管理加算Ⅳ(入院のみ)

上記の4段階のうち、どれで算定するかです。
この判断は、届け出が出ているかで変わります。施設基準を満たしていれば高い点数で算定されるわけですので、試験問題などで出されている場合は最初の届け出事項の部分に記載があるはずです。それに伴い算定を行います。
コンピュータで自動算定される場合は、事前に入力しておく画面がありそこに間違えないように入力をしておけば然る場面で自動算定されます。
手書き算定の場合は、確認をしなくてはなりません。計算を忘れないようにしましょう。
また、検体検査管理加算はⅠは、外来・入院両方に算定することが出来ますが、Ⅱ~Ⅳは入院患者のみです。そこの判断も謝らないように気を付ける必要があります。

例)
検体検査管理加算Ⅰの届け出が出ている場合
外来・入院ともに、検査を行い判断料が算定されていれば、検体検査管理加算Ⅰが算定できます。

検体検査管理加算Ⅱの届け出が出ている場合
入院患者に検査を行い、判断料が算定されていれば検体検査管理加算Ⅱを算定することができます。
外来患者の場合は、Ⅱを算定することはできませんがⅠを算定することができます。
Ⅱの届け出が出ているという事は、Ⅰの施設基準は満たしているという事になりますので、届け出事項としてⅠの記載がなくともⅡが記載されている時点で、Ⅰの算定が可能という事になります。Ⅲ・Ⅳも同じ理屈で算定することができます。
問題として、検体検査管理加算のⅡ・Ⅲ・Ⅳの届け出が出ているから外来患者の算定が出来ないではなく、それを満たしたうえでの算定になります。
この場合、外来患者の算定を忘れてしまう方が非常に多いので、要注意が必要です。
こちらも、コンピュータ算定の場合は事前に設定を行えば間違いなく算定することが出来ますが、きちんとルールが分かっていないと自動算定されたときに、検体検査管理加算Ⅰが算定されていて、間違ったと思い消してしまう。という事になりかねません。
こういった勘違いで算定をミスしてしまうケースも多いので、なぜその点数が自動で算定されているのか。という理由は知っておかなくてはなりませんね。
自動算定はとても便利なのですが、時に混乱を招く場合もありますので楽でいいではなく、その根拠はしっかりと理解しておきましょう。

加算項目の注意点

加算の質問はとても多いのですが、やはり間違え方や質問の内容が皆さんとても似ています。なぜその点数が算定できるのか。を理解していない場合は非常に多いです。
動画でも何回か加算の配信をしておりますが、皆さんの反応が同じです。
医療事務だけではありませんが、答えには必ず根拠があります。なぜそうなるのか、なぜその点数を算定するのかです。それを問われたときに、理由が説明できない。分からない。という事は、なんとなく算定してしまっていることになりますので、毎回理解できていない部分で算定をミスします。逆に間違えてしまう理由もあるという事ですね。
本来であれば、その都度早見表を見てその理解度を高めて頂きたいのですが、早見表を読むのが苦手という方もいると思いますので、この動画を見て理解を深めて頂ければ嬉しいです。

普段、なんとなく算定してしまっていた。自動で算定されているから、それについてはあまり調べたり、理解しようとしていなかった。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。パソコンだからと楽に考えず、その機能や理由を知ろうと思っていただけると、より確実な算定が出来ていくと思います。授業の中でも「なぜこれを算定したのですか?」と質問してみると「何となく?」とか「知らないうちに算定されていました。」という答えが返ってきます。答えに何となくという答えはなく、きちんとした理由があります。普段から何となく算定してしまっていたという方は、この機会にきちんと調べてみて頂ければと思います。手書き算定をしている方は、普段から調べていることも多いかと思いますが、正しく理解できていないかも。と思った項目については、改めて調べてみて頂きたいと思います。
答えは必ず早見表に記載されています。その答えを自分で探し出すのも練習の一つです!